アスベスト基礎知識

アスベスト含有製品の種類と対策を徹底解説!

アスベストは、耐火性・耐久性に優れた繊維状の鉱物です。19世紀からさまざまな製品に使用されていましたが、健康被害があることが判明し現在では製造・輸入・使用が禁止されています。

そこでアスベスト含有製品の解体工事や改修工事を行う際に、どのような対策が必要になるのか心配されている人も多いのではないでしょうか。

アスベスト含有製品は、私たちの身近に存在しています。解体工事や改修工事を行う際には、アスベストの飛散防止対策を徹底し、健康被害を防ぐためにぜひ参考にしてください。

アスベスト含有製品の種類

アスベスト含有製品は、3つのレベルに分けられます。

アスベスト吹付け材(レベル1)

アスベスト吹付け材(レベル1)は、アスベストを吹付けた建材です。屋根や外壁、内壁、天井などに使用されていました。アスベストは、吹付けると飛散するため、粉塵を吸い込むと健康被害を引き起こす危険性があります。

《特徴》
・アスベストを吹付けして施工する
・屋根や外壁、内壁、天井などに使用される
・アスベストの飛散による健康被害の危険性がある

《使用例》
・屋根材(折半裏打ち材)
・外壁材、内壁材(ケイカル板Ⅱ種)
・天井材、煙突断熱材(カポスタック)

アスベスト含有建材(レベル2)

アスベスト含有建材(レベル2)は、アスベストを含有する建材です。屋根や外壁、内壁、天井などに使用されていました。アスベストは、製品の表面から剥がれたりすると飛散する可能性があります。

《特徴》
・アスベストを含有する
・屋根や外壁、内壁、天井などに使用される
・アスベストの飛散による健康被害の危険性がある

《使用例》
・屋根材(スレート、コロニアル)
・外壁材(アスベストセメント板)
・内壁材(石膏ボード)
・天井材(石膏ボード)

アスベスト含有建材(レベル3)

アスベスト含有建材(レベル3)は、アスベストを含有する建材ですが、アスベストの飛散による健康被害の危険性が低いと判断された製品です。アスベストが製品の表面から剥がれたり、破損したりしても飛散する可能性はほとんどありません。

《特徴》
・アスベストを含有する
・屋根や外壁、内壁、天井などに使用される
・アスベストの飛散による健康被害の危険性が低い

《使用例》
・屋根材(スレート、コロニアル)
・外壁材(アスベストセメント板)
・内壁材(石膏ボード)
・天井材(石膏ボード)

アスベスト含有製品の対策

アスベストは、繊維状で空気中に飛散すると肺に侵入し、健康被害を引き起こす可能性があるため以下の2点に注意が必要です。

アスベストの飛散を防止する

アスベスト含有製品の解体工事や改修工事を行う際には、アスベストの飛散防止対策が必要です。

アスベストの飛散防止対策には、以下の方法があります。

⚫︎湿潤化:水でアスベストを固めて、飛散を防止する方法
⚫︎ダクト封鎖:アスベストの飛散を外部に出さないように、ダクトで封鎖する方法
⚫︎防じんマスクの着用:作業員がアスベストを吸い込まないように、防じんマスクを着用する方法

アスベストの除去を行う

アスベスト含有製品を完全に除去するには、専門業者に依頼して除去を行う必要があり、以下の手順で行われます。

①アスベスト含有製品の調査
②アスベストの飛散防止対策
③アスベストの除去
④アスベストの処理

アスベストの除去は、専門の知識や技術が必要になるので、アスベストを含む製品の除去作業は、必ず専門業者に依頼するようにしましょう。

アスベストの飛散防止対策

アスベストの飛散防止対策には以下の対策が必要です。

アスベスト含有製品の周囲に囲いを作る

アスベスト含有製品の周囲に、ビニールシートや防護ネットで囲いを設けたり、囲いの下部に隙間ができないように、対策を講じます。

そうすることで、アスベストの飛散を外部に出さないようにすることができ、作業員や周囲の人々がアスベストを吸い込むリスクを減らすことができます。

作業員の防護対策を講じる

作業員は、防じんマスクと防護服を着用して、アスベスト含有製品の処理を行います。防護服は、アスベストの粉塵が付着しないように、隙間のないものを着用します。

これらの防護をすることで、作業員がアスベストを吸い込む可能性も軽減されます。

作業後の清掃を徹底する

アスベスト除去作業後には、徹底した清掃が必要です。

作業後に残ったアスベストは、高圧洗浄機や真空クリーナーなどを使用して、完全に除去します。また、清掃後のゴミは、密閉容器に入れて適切に処理します。

このような対策を施すことで、作業後に残ったアスベストを完全に除去することで、作業員や周囲の人々がアスベストを吸い込むリスクを減らすことができます。

アスベストの除去対策

アスベスト含有製品を完全に除去するためには、専門業者に依頼して除去を行うことが重要です。費用や作業時間などのデメリットはありますが、アスベストの飛散を完全に防止し、作業員や周囲の人々の健康を守るためには、除去が不可欠です。

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まとめ

ここまで、アスベスト含有製品の種類と対策を解説してきましたが、飛散防止対策として、アスベストの含有量や状態を把握し適切な対策が必要で、除去対策としては、専門業者に依頼して法令に基づいた作業を行うことが不可欠です。

アスベストは、吸入することで重大な健康被害を引き起こす可能性があるため、解体工事や改修工事を行う際には、アスベストの飛散防止対策を徹底し、健康被害を防ぐようにしましょう。

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