アスベストとは
アスベスト(石綿)とは天然の繊維状けい酸塩鉱物を総称したもので、
主にクリソタイル(白石綿)・アモサイト(茶石綿)・クロシドライト(青石綿)の3種類です。
アスベストは熱や摩擦、酸やアルカリにも強く、
防音性・保温性・電気絶縁性にも優れている安価な工業材料でしたが、
他の物質に比べ繊維が極めて細く空気中に浮遊しやすいことが大きな問題となっています。
アスベストの危険性
アスベスト材そのものに毒性はないので
建材などの中に固定された状態であれば大気中に浮遊しないので特に危険ではありません。
しかしアスベストの繊維は、非常に細かく軽いので飛散しやすく、
アスベスト繊維を吸入しまうと繊維が肺の中に残り、健康に影響を与える恐れがあります。
アスベストを吸引することで、発症する主な病気は次の3つです。
① 石綿肺(アスベスト肺)
肺が繊維化してしまう肺線維症(じん肺)という病気の一つです。
アスベストの暴露が原因でおきた肺線維症を石綿肺(アスベスト肺)とよんでいます。
職業上、アスベスト粉塵を10年以上吸い続けてきた労働者に起こるといわれており、
潜伏期間は15~20年とされています。
作業時に息切れ・咳・痰・呼吸困難などの症状があり、酸素吸引などの治療法があります。
② 肺がん
石綿が肺がんを起こすメカニズムの解明はまだ十分に解明されていませんが、
肺細胞に取り込まれたアスベスト繊維の物理的刺激で肺がんが発生するとされています。
潜伏期間はアスベストを吸ってから肺がん発症までに15~40年といわれており、
暴露量が多いほど肺がんの発生が多いこと・喫煙と深い関係にあることが知られています。
外科治療、抗がん剤治療、放射線治療などの治療法があります。
③ 悪性中皮腫
肺を取り囲む胸膜、肝臓や胃などの臓器を囲む心膜等にできる悪性の腫瘍です。
潜伏期間は20~50年といわれており、
若い時期にアスベストを吸い込んだ方がかかりやすいと知られています。
外科治療、抗がん剤治療、放射線治療などの治療法があります。
アスベストの用途
繊維が細く耐熱性や防音性などにも優れているアスベストの使用方法は
9割が建築材料での使用で、病院・ビル・一般住宅と数多くの建物に使用されていました。
住宅での使用例
- 石膏ボード
- ビニール床タイル
- 屋根用の平板石綿スレート
- 石綿セメントサイディング
ビル等での使用例
- 吹き付けアスベスト
- ロックウール
- アスベスト成形板
- エレベーターや機械室
現在アスベストの使用は原則禁止のため、新しい建物には使用されておらず
古い建物の解体時にアスベストが飛散する可能性がある場合は飛散防止対策が行われるので
日常生活でアスベストを吸ってしまう可能性は低いといえます。
まとめ
段階的に規制され、全面禁止になるほど健康に危険を及ぼしてしまうアスベスト。
現在ではアスベストによる健康被害を心配しすぎる必要はありませんが、
もしもに備え、過去の使用用途や危険性をきちんと理解しておくことが大切ですね。
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