エアコンの取り付け・修理・移設を検討中の方、ちょっと待ってください！ 2023年10月からエアコン工事でもアスベスト調査が義務化されたってご存知でしたか？
「古い建物に住んでいるけど、エアコン工事でアスベスト調査って必要なの？」 「調査費用はどのくらいかかるんだろう？」 「安全な工事をするためにはどうすればいい？」こんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか？
今回の記事では、法改正内容や調査費用、安全な工事のためのポイントなどを分かりやすく解説します。 調査が必要かどうか、安全な工事をするための業者選びなど、知っておきたい最新情報を網羅しているので、ぜひ参考にしてください。
エアコン工事でアスベスト調査が必要になる
2023年10月1日より、アスベスト含有建材の解体・改修工事における事前調査が義務化されました。これはエアコン工事にも適用されます。
法令改正によるアスベスト調査の義務化
調査対象となるエアコン工事
⚫︎建築物の用途に関わらず、エアコンの取り外し・設置・移設・修理・清掃
⚫︎小規模な建築物であっても、石綿含有建材の使用が確認されている場合
調査対象となる部位は、エアコン本体だけでなく、配管やダクト、天井裏や壁内など、石綿含有建材が使用されている可能性のある箇所全てです。
アスベスト事前調査の有無について
《事前調査が必要なエアコン工事》
⚫︎建築物の規模・用途に関わらず、すべての建築物
⚫︎エアコンの取り替え・移設
⚫︎室外機の設置・交換
《事前調査が不要な場合》
⚫︎2006年9月1日以降に着工された建築物は、石綿含有建材の使用が禁止されているため
⚫︎既存の配管穴を利用
既存の配管穴を利用してエアコンを設置する場合、新たに穴を開ける必要がないため
⚫︎室外機の設置・交換のみ
室外機の設置・交換のみの場合は、壁や天井に穴を開けることがないため
ただし、設計図書等で確認できない場合や過去の増改築履歴によってアスベスト含有建材が使用されている可能性ある場合などは注意が必要です。
建物の着工時期などが記載された書類が必要
事前調査を依頼する際は、以下の書類が必要です。
⚫︎建築確認済証
⚫︎設計図書
⚫︎過去の増改築履歴
⚫︎その他、建物の着工時期などが記載された書類
これらの書類は、建物の構造や使用されている建材を把握するために必要です。書類が揃っていない場合は、調査がスムーズに進まない可能性があるので事前に準備しておきましょう。
アスベスト調査費用と安全な工事
エアコン工事に伴うアスベストの事前調査に必要な費用と安全なエアコン工事のための注意点を解説。
アスベストの調査内容と費用
エアコン工事でアスベスト調査が必要になった場合、事前調査費用と分析調査費用は、建物の築年数や調査内容によって異なります。
《事前調査費用》
事前調査は、設計図書や目視による調査を行い、石綿含有建材の使用可能性を判断します。費用は、建物の規模や調査内容によって異なりますが、一般的には30,000円〜50,000円程度です。
《分析調査費用》
分析調査は、事前調査で石綿含有建材の使用可能性が高いと判断された場合に、採取した試料を分析して石綿の種類と含有量を調べます。費用は、試料の数や分析方法によって異なりますが、一般的には1試料あたり30,000円程度です。
調査費用や分析調査費用は、業者によって異なる場合があり、調査の結果、石綿が含有されていることが確認された場合、追加費用が発生する場合があります。
安全なエアコン工事のために
エアコン工事を行う前に、必ず事前調査を行い、石綿含有建材の有無を確認することが重要で、調査結果に基づいて、石綿含有建材の除去・封じ込め工事などの対策工事が必要かどうか判断します。
対策工事が必要な場合は、石綿作業主任者資格を持つ専門業者に依頼する必要があります。
また、エアコン工事業者を選ぶ際には、石綿調査・対策工事の実績、資格の保有状況、費用などを確認することが大切です。
まとめ
エアコン工事におけるアスベスト調査は、安全なエアコン工事のために必要な対策で、調査費用や除去・封じ込め工事の費用は高額ですが、健康被害を防ぐためにはとても重要です。
調査会社選びや業者への確認などしっかりと準備をして、安全なエアコン工事を依頼しましょう。
