アスベストは耐久性や摩耗性等に優れており、比較的安価であることから1956年〜2005年の間で建築材料として断熱材・耐火被覆材・天井材・壁面仕上材などに多く使用されていました。
しかしアスベストを吸引することで健康に悪影響を及ぼすことから社会問題化し、現在建物へのアスベスト使用は一切禁止とされていますが、アスベスト建材が使用された既存の建物は存在するため、経年劣化による飛散の可能性や解体・修繕作業の際にはアスベスト対策が必要となります。
そのため建物所有者は、建物の状況を正確に把握し、計画的な維持管理を行う必要があるため、まずは所有している建物のアスベスト使用有無を確認しましょう。
建物所有者として知っておくべき知識
現在使用が一切禁じられたアスベストですが、1955年〜2005年頃の建築物であれば、アスベスト含有建材が使用されている可能性が高くなります。
アスベスト含有建材が使用されている建築物を修繕・解体工事を行う際には事前の確認を怠ると、アスベストが飛散する可能性があり非常に危険であるため、所有者として知らないと困ることがあります。
- 賃貸・改修の際にアスベスト含有状況が発覚した場合は、
除去工事等の対応を急遽迫られる可能性が発生する - 賃貸人・テナント利用者がばく露する可能性がある場合は、
不動産取引自体が中断する可能性がある - 所有建物のアスベストを適切に管理しなかった場合は
所有者責任が及ぶ可能性がある
実際、災害により損傷した建築物からアスベストが飛散してしまう事例などが起きてしまっているため、アスベスト対策について知識を知っておき、事前に対策しておくことは建物所有者として大切なことだと言えます。
建物所有者として対応しなければならないこと
事前調査
実際に所有している建物にアスベストが使用されているのか調査を依頼することが出来ます。建築物の解体・改造・補修する時にもアスベスト含有状況の調査が必須となっており、アスベストの除去作業を行いたい場合でも事前調査が必要となります。
維持管理
所有する建物がアスベスト含有建物である場合、経年劣化の状況確認を行います。劣化の進行状況を確認し、賃貸人・テナント利用者がばく露しないための対策工事が必要です。
工事届出
アスベスト除去工事を行なった場合は、アスベストが法令に遵守し適切に取り扱われているか確認が必要なため、大気汚染防止法・建設リサイクル法などの手続きを行います。
事前調査はどこに依頼すればいいのか?
アスベスト対策の専門業者へお問い合わせしましょう。
事前調査についての詳細説明や無料見積もりの相談をはじめ、対象の建築物に合ったアスベストの除去方法を提案してもらえる他、事前調査と併せてアスベスト除去作業や必要な届出等の対応、除去作業後に発生する産業廃棄物の処分などの依頼も承っている会社があるので、アスベストに関するさまざまな疑問や不安は、専門の業者・会社に相談してみましょう。
まとめ
オーナーとして建物を所有する際には、賃貸人・テナント利用者が安心安全に過ごせるように建物の維持管理を計画的に行うことが求められます。
意図せず災害に巻き込まれ、所有していたアスベスト含有建物からアスベストが飛散してしまった…という事態を絶対に起こさないためにも、建物所有者として必要な知識をしっかりと身につけ、アスベスト対策・除去工事を行うなど対策を取っていく必要があります。
何からやればいいか分からない…という方は、事前調査を行うことで建物の状況を正確に確認することが出来るので、まずは事前調査やアスベスト対策を専門とする設備業者・調査会社などに問い合わせすることから是非始めてみてください。
当サイトでは、アスベスト等のアドバイス・業者紹介等、各種アドバイス行っております。
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