アスベストが含有される建物の解体・リフォームをする現場には必ず、石綿作業主任者を選任しなければいけません。石綿作業責任者は、講習を受けて資格を取得することでアスベストに関する現場の指揮や監督をすることができます。
本記事では、石綿作業責任者の業務内容や資格取得の方法をわかりやすく解説します。この記事を読んで石綿作業主任者について理解を深めてください。
石綿作業主任者とは
石綿作業主任者とは、アスベストが含有されている建築物の改修・解体等の作業現場で指揮・監督することができる資格です。石綿作業主任者は、労働安全衛生法に定められた資格です。ここでは石綿作業主任者について、詳しく解説します。
石綿作業主任者の業務内容
石綿作業主任者はアスベストが含有されている建築物の改修・解体などの作業を行う作業者への指揮や関係措置の月齢点検また保護具の使用状況を監視することができます。 石綿作業主任者の業務内容は、下記のとおりです。
- 作業者がアスベストの粉じんを吸入しないように、作業方法を決定し作業者を指揮する
- 局所廃棄装置・プッシュプル型換気装置・除じん装置など作業者が健康に悪影響を及ぼさないようにするための装置を1ヶ月を超えない期間ごとに点検する
- 保護具の使用状況を監視する
石綿取扱作業従事者との違い
石綿作業主任者と間違いやすい資格に石綿取扱作業従事者という資格があります。石綿取扱作業従事者は、アスベストが使用されている建築物や工作物・船舶の解体などの作業を行うことが可能です。
しかし、石綿取扱作業従事者は、石綿作業主任者の指揮・監督がなければ作業することができません。 石綿作業主任者は、アスベストを取り扱う作業や石綿取扱作業従事者の指揮・監督を行うことができます。
石綿作業主任者の資格について
石綿作業主任者の資格を取得するためには、石綿作業主任者技能講習を受講する必要があります。石綿作業主任者技能講習は2日間(11時間)で行われます。最終日の終了試験に合格することで、資格を取得することができますす。
ここでは、石綿作業主任者の資格取得方法について詳しく解説します。
受講資格
石綿作業主任者技能講習を受講するための資格は、満18歳以上であることです。
講習の内容
石綿作業主任者技能講習は、中央労働災害防止協会の石綿作業主任者テキストに沿って行われます。講習内容は下記のとおりです。
- 石綿による障害とその予防措置
石綿の定義や基礎知識について - 作業環境の改善方法
石綿含有製品の知識、解体時の暴露防止対策、製造等の作業環境管理、その他の労働衛生管理について - 労働衛生保護具
呼吸用保護具、保護衣、保護手袋やシューズカバーの種類と装着方法 - 関係法令
労働安全衛生法、労働安全衛生法施行令、労働安全衛生規則、石綿障害予防規則、じん肺法、じん肺法施行規則
合格の基準
石綿作業主任者技能講習を受講した後、修了試験があります。修了試験の合格基準は、各科目40%以上かつ総合で60点以上であることが必須です。修了試験の結果は、試験後30分ほどで発表されます。
免除される資格について
2006年3月31日までに、旧・特定科学物質等作業主任者技能講習を修了した人は石綿作業主任者となる資格を保有しているため新たに講習を受ける必要はありません。
受講できる機関
石綿作業主任者技能講習を受けることができる会場は、全国にあります。主に各都道府県の労働局安全課や労働基準協会連合会などで受講することが可能です。下記の 厚生労働省のホームページから、各都道府県の石綿作業主任者技能講習を受けることができる機関を調べることができます。
まとめ
今回は、石綿作業主任者について解説しました。石綿作業主任者は、石綿に関する作業現場において指揮・監督を行うことができます。石綿作業主任者の資格を取得するためには、石綿作業主任者技能講習を受講した後、修了試験に合格する必要があります。
石綿を扱う作業場で、作業者や近くの住民の安全を確保するために石綿作業主任者の役割は重要です。今後、仕事の幅を広げたいと思っている人はぜひ石綿作業主任者の資格を取得してくださいね。
下記ページでは全国で対応してくれるおすすめ業者を紹介しております。
当サイトでは、アスベスト等のアドバイス・業者紹介等、各種アドバイス行っております。
ご気軽にお問合せください。